主人公は平賀才人(ひらがさいと)、ヒロインのルイズ。
主にこの2人によるドタバタツンデレ劇を何度も観させられるのが本作の特徴ですが、これがまたズルズルと沼にハマってしまうようなラブコメディ要素も含まれています。
2006年に放送されたアニメであり、この頃は「ツンデレ」というネットミームもそこまで世間に知られていませんでした。ツンデレとは、無愛想で冷たい素ぶりを見せながらも、実はそれが愛情の裏返しであり、でも素直になれないからぶっきらぼうな態度をとってしまう・・、そんなツンとデレの要素をマリアージュした言葉であります。
本作のツンデレ王道路線をいくのはヒロインのルイズ。
ある日自身が召喚した使い魔として才人がルイズのお付きになったものの、平民暮らしであった才人は事態を飲み込めず、ご主人様であるルイズにも仕える気はさらさらありませんでした。
しかし2人は最初は拒絶しがちだったお互いのことを友情やコミュニケーションを通していくうちに認め合うようになり、いつしか2人の間には素直になれない「恋心」が芽生えていました。
事実、2人は自分たちが面と向かっている時こそ素直に自分の思いをぶちまけることはないものの、片方が寝ている時は正直に自分の思いを吐露しています。なんなら政争に巻き込まれ疲弊したルイズに対して才人はキスまでしています。(これに関してはルイズもぼんやりとだが気づいていた)
余談ですがルイズの声や仕草、喋り方を見るとどうしてもDQ7のマリベルが脳内再生されてしまう自分がいます。マリベルは2000年の元祖ツンデレキャラであり、ツンデレという言葉がまだ存在しない時点でツンとデレの要素を併せ持った稀有な存在でもありました。心なしかマリベルの声もルイズのCV:釘宮理恵さんで再生されてしまいますね。
本作はツンデレコメディ劇だけが繰り広げられるわけではなく政争に敗れ、王都を侵略しようとする強大国や、それに伴う人民の被害、大量虐殺など社会風刺的な描写もされているのが特徴です。貴族の驕りと没落・・。その繰り返しが戦争の火種を撒いている。それに気づかず政略結婚だの領地拡大だの理由を掲げて愚かにも戦争を仕掛けようとする欲深き権力争い。 コミカルな面も多いけど割と現実的な問題も描かれています。
といったように本作は1期のみの感想となりますが、何もあらすじやストーリーを知らない人からすれば「?」だと思うので、ツンデレ要素に興味のある方はぜひご視聴を。